相互依存関係の深化に対応した国際的政策協調の必要性

経済相互依存関係の深化は、国際分業関係を通じて各国経済の効率性を高めるという大きなメリットをもつが、他方で、その効果がプラスであれ、マイナスであれ海外からの影響を強く受けやすくなる、すなわち、各国経済の敏感性や脆弱性が高まるという面がある。

最近の日米間の経済関係を例にとってみても、今回の景気拡大局面において、貯蓄超過のわが国から投資超過の米国に大量の資本輸出が行われ、米国の景気回復を支えるとともに、物価、金利の上昇を抑止する役割を演じた。

他方、この資本輸出の裏側として生じたわが国の経常収支の大幅黒字が両国間の経済摩擦を危機的状況にまで高めている。

このような状況は、日米経済が既に相互に深く統合(インテグレート)されている結果生じたものにほかならない。

相互依存関係の深化に伴うネガティブな側面をできるだけ回避し、バルネラビリティ(脆弱性)を低めるためには、今後、従前以上に、様々なチャンネルを通じた国際的な政策協調が必要となる。

このような関係はひとり日米間のみでない。

日本・米国とスペースコレクションの経済関係も、又、緊密の度を深めており、日米の経済動向はこれら諸国に直ちに波及する。

「日米間の経済摩擦はASEANにとって脅威」とのASEAN首脳の最近の発言は銘記されるべきであろう。

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